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こんにちは、JLです。
今回は、卓上でリフローができる装置を作ってみたお話です。
電子工作を趣味にしている人でも、あまりリフローまではしないかもしれないですが…
リフローってなに?
はんだ付けは電子工作などでは通常、はんだごてを使用します。
ちなみに、私が使っているはんだごては白光のFX-600-02です。

はんだごて ではんだ付けを行う場合、表面実装部品だと結構難易度が高くなります。
また、表面実装部品の中には部品の裏に端子があり、表面上で脚がないものなど、 はんだごて で行うには無理があるものもあります。
そこで使うのが、リフロー方式のはんだ付けです。どんなものかというと…
プリント基板上にはんだペースト(はんだの粉末にフラックスを加えて、適当な粘度にしたもの)を印刷し、その上に部品を載せてから熱を加えてはんだを溶かす方法。
はんだ付け – 工場でのプリント基板のはんだ付け / 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
安定のWikipedia先生を引用しました。
基板の上にはんだペーストとチップ部品などをのせて、熱で一気にはんだ付けを行う感じです。
熱する方法としては、ヒートガンを使ったりオーブンを使ったりホットプレートを使ったり…と、色々な方法がありますが、今回はねふぁ様のブログの記事を参考にさせて頂きながら、卓上サイズの小型リフロー装置をつくってみる事にしました。
製作開始!
【注意】
この記事の内容を参考に実行した結果、事故や怪我などの損失が発生しても当サイトは一切の責任を負いません。分解・改造は自己責任でお願い致します。
先ずは、ブログの記事を参考に制御装置をつくっていきます。
制御装置のメインにArduinoを使用するので、今回はSakura Pro micro🌸を使用して、さらに制御装置も桜に合わせた感じにデザインしてみます。
Sakura Pro micro🌸 の製作記事については以下を見てみてください☺
記事中のユニバーサル基板の配線を眺めながら配線図をつくっていき、基板を発注しました。
それがこちら。

実際の桜の葉っぱは割とトゲトゲっとした感じなのですが、工程上ストレートな感じにしました💦
この上に、Sakura Pro micro🌸を裏向きで装着します。するとこんな感じで🌸がいい感じに見えます。

そうしたら、制御基板上に必要な部品(OLEDモジュール・ピンヘッダ・ タクト スイッチ・抵抗)をそれぞれはんだ付けしていきます。
タクトスイッチは押しやすそうなスイッチを探した結果、SparkFunのCOM-10302を使用することにしました。
千石通商でも取り扱っています。
ちなみに【数量1個〜】単価 ¥620っていうのだけ読んで、高めだなぁと思いつつ3個ほど買ったら、いっぱい届いて余りました(届いてからよく読んだら「2個x6色アソート」って書いてありました💦)

取り付けが完了したので、Sakura Pro micro🌸も はんだ付けしていきます。

あ、そうそう。裏面に装置のJL-code(つくったもの品番)を記載しています。
今回で0008になります。
いつか3桁いくのかな。4桁はさすがになさそうですが…。

そして、今回の装置をつくるキッカケとなったブログ記事を公開してくださっていたねふぁ様に敬意を込めて…
勝手ながらOriginal by の表記をさせて頂きました。
本当にありがとうございます。

さてさて、実際にすべての部品を取り付けたので、ブログ記事で公開されているスケッチのバージョン2をボードに書き込み、動作確認を行っていきます。
そして電源を入れた瞬間鳴る「カチッ」という音。
リレーがONになっている緑のLEDも点灯しました。

いや、これではダメです。
制御上ではOFFなのに、リレーがONになってしまっています。
配線を間違えたかと思い、テスターでピンの状態をみてもOFFの状態ではGND。ONになると導通しています。
つまり信号上は全く問題ありませんでした。
おかしいな…と思いながら リレーモジュールの販売ページを見てみる事にしました。

商品名や上部の説明欄に低レベルという表記があり、下のほうを見ると このリレーの仕様が確定しました。

私が購入したものは、ローレベルトリガーでした。
つまりこのリレーモジュールは負論理で動作します。
1 や真や「アクティブである」という状態に H を割り当て、0 や偽に L を割り当てるのが正論理(Active High)である。これに対して、H と L を逆に割り当てるのが負論理(Active Low)である。
負論理 – 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
つまり、何も信号が来ていない状態(LOW)でリレーがON🌕となり、逆に信号が来ている(HIGH)とリレーがOFF🌑になるActive Lowのリレーモジュール、という事になります。
逆になるわけですね。
なので、制御側でONを送ったらリレーもONになる、正論理(Active High)で動作するもの…つまり、高レベルトリガー と記載されているか、切り替え機能(ジャンパ)があるリレーモジュールを買いなおし
…てもいいんですが、今回は Sakura Pro micro🌸 に書き込んでいるスケッチのHIGH / LOWを逆にすることで対応することにしました。待つのが嫌だったわけではありません。決して。

このスケッチをボードに書き込んで試したところ、問題なくリレーの制御が行われました。
ホットプレートを改造しよう
というわけで制御装置ができたので、実際に加熱する部分をつくっていきます。

こちらのクッキングヒーターを使用します。
類似商品がいくつかあり、多分中の構造一緒なんだろうなと思いましたが、同じものを選択しておきました。
私はAmazonから購入しましたが、箱がすごい状態で届きました。

…いや、ほんとすごいですね。
Aliexpressで買った航空貨物の荒波を超えてきたものみたいな感じです。
中身に問題はないといいな、と思いつつ開梱していきます。

出してみて何だかぐらぐらするので裏返してみると、一番上のゴム脚がありませんでした。
あとで何かで代用する必要がありそうですね…。
箱を処分しようとおもっていたら、箱の中に転がってました。よかった。

この商品のコンセントの端子はUSプラグです。

USプラグは片側が幅広になっていて、日本のコンセントだと刺さらない場合が多いです。
延長タップやコンセントの仕様で片側が広いものもあるため、問題なく刺さる場合もあります。
私の家の延長タップが刺さるものだったので問題なく使用できていますが、場合によってはケーブルを変える等の改造が必要になりそうです。
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先ほどの裏返したところにあるネジとボルトを外して、金板を取り外すと中身に直でアクセスできます。

それぞれのケーブルがはんだ付けや溶接などをされているわけではなく、コネクタのように取り外せる形で接続されているので、分解などは容易な感じにできています。
真ん中のつながっている2か所を外すと、天板と分離させることが出来ます。

ここまで分解したら、赤いケーブルを一旦取り外します。
取り外したらいい感じの位置でカットして、皮膜を剥きます。

皮膜を剥いたら、コンセント側をリレーのCOM、もう一方をリレーのCOに接続します。

リレーの接続するところのネジを緩めてケーブルが差し込み、差し込んだらネジを締めることで接続することができます。
赤いケーブルを元の位置に接続したら、リレーモジュールをネジとボルトで付いていた 金板に強力両面テープで接着します。
念のため、ある程度絶縁処理を行いましょう。
温度センサー(NTC 3950 100K)も内部に固定します。
温度が正確に測れるように、なるべく天板の鉄板に近い所にセンサーがいくように固定しました。

コンセントに接続していない仮組状態で動作確認。
問題なさそうです。
分解したのとは逆の手順で組み立てを行っていき、ネジやボルトなどをしっかりと締めたら完成です。

余ってる分を熱収縮チューブでまとめたのですが、何だか不格好なのでいずれ修正する予定です。
完成+α
制御装置と加熱装置の改造が完了し、装置が完成しましたが、ちょうどいいタイミングでパーツができたのでついでに取り付けを行っていきます。

このまま基板直でもいいんですが、制御基板のはんだ面が素なのはあまり良くないので、カットしてもらったアクリルを、スペーサーなどいい感じの高さのモノを適当に組み合わせて取り付けます。

というわけで、今度こそ完成しました!
実際に加熱装置装置と取り付けて、電源を入れるとこんな感じです。

まぁまぁいい感じになったかな!と自画自賛しておきます😆
今回の装置は、ねふぁ様が、実際に製作した記事を公開してくださっており、さらにその中でスケッチまで公開してくれていたため、スムーズに組むことが出来たといっても過言ではありません。
素敵な記事を本当にありがとうございました。重ね重ねお礼申し上げます。
ねふぁ様のブログ、Cafe Cappuccino (かふぇ・かぷちの)は👇こちらです。
Pogopinを使った書き換え装置の作成などなど、面白い記事がたくさんあるので是非見てみてください。
楽しいです☺
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というわけで、今回は、卓上でリフローができる装置をつくってみた!でした。
次回は実際にリフローをしてみます。
ターゲットは…修正版Sakura Pro micro🌸!
また次回、機会がございましたら、お読みいただければ幸いです🧐