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こんにちは、JLです。今回は、前回製作した卓上リフロー装置を実際に使ってみたお話です。
前回のお話はこちら⏬からどうぞ
ステンシルをつかう
基板の上にはんだペーストを印刷するために、ステンシルを用意します。
ステンシルは薄い鉄板にはんだをする箇所に穴が開いているものです。
まずは、基板をつくってくれる会社に、ステンシルを注文します。基板を作成するときと同じようにガーバーファイルをアップロードして作ることが出来ます。
届いたステンシルを基板の上に重ねて、ズレないようにマスキングテープなどで留めてはんだペーストを塗る準備をします。
はんだペーストはMECHANICのXG-80を購入しました。
最初なので容量が少なめ(35g)のXG-50でもよかったかもしれません。
ケースにも記載されていますが、融点は183度のようです。
はんだペーストを適量を取り出して、ステンシルの上に乗せます。
乗せたはんだペーストを、プラスチックのカードなどを利用して押し広げます。
カードは、力を入れるとちょっとだけたわむ柔らかさのカードがよさそうです。
まんべんなく広げました。
これにより、穴から抜け出たはんだペーストが、基板に印刷されるといった感じです。
ステンシルをそっと上げてみます。
初めてだったので加減が難しく、チップの足のあたりが結構溢れてるように見えます。ちょっと多すぎたかもしれません。
最初に乗せるペーストの量など、慣れになってきそうですね。
引き続き、ピンセットで部品を乗せていきます。
この後本当にうまくいくのかドキドキしながら、向きなどを間違えないように乗せます。
それではリフロー装置に乗せます。
準備オッケーです。
リフロー装置 電源ON!
リフロー装置の電源をいれて、スタートボタンを押します。
徐々に温度が上がっていきます。
温度が上がるにつれて、基板のはんだペーストのフチに少しツヤが出始めました。
引き続き温度が上昇しつつ、リフロー制御装置のプログラムにより温度維持などの制御が行われます。
200度を超えたあたりで、制御装置によりクールダウンが開始されました。
クールダウン(温度上昇の停止状態)になり、温度が徐々に下がっていきます。
あまり高い温度を長時間維持しても、部品が壊れてしまう可能性が高くなるため、この時間の調整が非常に難しいのだと思います。
200度に到達したあたりから、クールダウンで190度ぐらいに推移しているあたりで、はんだペーストが完全に溶けました。
あまり長時間鉄板の上においていても、部品の破損リスクがありそうなので、溶けたのを確認し加熱装置から基板を避難させました。
全体的に問題なくはんだ付けが行われました。
やはり、はんだペーストの量が多かったためか、ICが一部ブリッジしてしまっています。
手直しで少しだけはんだごてで調整します。
オールオッケーです🤗
リフローをしてみた感想
初めてのリフローでしたが、はんだペーストが溶けて、表面張力によりいい感じに部品がはんだ付けされていくのは、見ていて面白かったです。
ペーストの量などにより、今回一部はんだごてでの修正が必要になってしまいましたが、ペーストの適量が分かればこのような対応も必要なくなるのかな、と思いました。
次回以降ちょっとずつ調整して試していこうかと思います。
◽◽◽
というわけで、リフロー制御装置を使ってリフローを試してみたお話でした。
今回作った(USB Type-Cの部分などを修正した)新バージョンのSakura Pro micro🌸は、後日、Twitterでプレゼント企画を行ってみる予定です。もしよろしければフォロー等よろしくお願いします。
また次回、機会がございましたら、お読みいただければ幸いです~